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子牛の血液凝固検査の信頼性向上へ―採血后の保存条件が検査値に及ぼす影响を解明

掲载日2026.07.14
最新研究

獣医学部
佐藤 洋
獣医薬理学?毒性学

岩手大学獣医学部佐藤洋教授らの研究グループは、子牛の血液凝固検査に関わる条件検讨を行い、今后のスタンダードとなるサンプル処理方法を提言しました。
血液凝固検査は、出血性疾患や全身状态を评価するために重要な検査ですが、採血后すぐに远心分离できない场合も少なくありません。本研究では、黒毛和种子牛の血液を室温および冷蔵で保存し、採血から远心分离までの时间が凝固検査値に与える影响を検讨しました。その结果、採血后9时间以内であれば、室温?冷蔵のいずれの条件でも検査値の変动は10%以内に収まり、検査结果への影响は极めて小さいことが明らかになりました。本成果は、子牛の血液凝固検査における适切な検体管理の指针となり、产业动物诊疗の现场でより信頼性の高い検査の実施に役立つことが期待されます。

背景

血液凝固検査は、子牛の出血性疾患や全身状态を评価するうえで重要な検査です。しかし、产业动物诊疗では採血后すぐに検査施设へ搬送?远心分离できない场合が多く、採血から远心分离までの保存条件が検査値に与える影响について十分な知见がありませんでした。そのため、适切な検体管理方法を明らかにすることが求められていました。

研究成果

黒毛和种子牛(6週齢以下)から採取した血液をクエン酸ナトリウム採血管に採取し、室温(20~25℃)および冷蔵(4~8℃)で保存しました。採血后1时间以内に远心分离した试料を基準として、远心分离までの保存时间がプロトロンビン时间(笔罢)、活性化部分トロンボプラスチン时间(础笔罢罢)、フィブリノゲン、アンチトロンビン(础罢)などの血液凝固?线溶系検査値に及ぼす影响を评価しました。採血后9时间以内に远心分离した试料では、室温保存、冷蔵保存のいずれの条件においても、各検査项目の変动は基準値に対して±10%以内に収まりました。これにより、适切な保存条件下では、採血后すぐに远心分离できない场合でも血液凝固検査値の信頼性が维持されることが明らかになりました。本研究は、子牛の血液凝固検査における検体管理条件に科学的根拠を示した初めての研究の一つです。

今后の展开

本研究成果は、产业动物诊疗现场における検体の保存?搬送方法の标準化に贡献するとともに、より信頼性の高い血液凝固検査の実施につながることが期待されます。今后は対象疾患や月齢を拡大した検讨を进めることで、子牛の血液凝固异常の诊断精度向上や适切な治疗方针の决定に役立つ基础データとして活用されることが期待されます。

【掲载论文】
題目:The effect of storage temperature and time before centrifugation on coagulation parameters in neonatal Japanese Black calves
著者:Riko Ito, Keinosuke Sanada, Satoshi Inoue, Toko Maehara, Hiroshi Satoh*
誌名:Journal of Veterinary Medical Science
公表日:2025年10月14日
顿翱滨:丑迟迟辫蝉://诲辞颈.辞谤驳/10.1292/箩惫尘蝉.25-0143

用语解説
?プロトロンビン时间(笔罢):主に血管の「外侧」が伤ついたときに、血液が固まるまでの时间
?活性化部分トロンボプラスチン时间(础笔罢罢):主に血管の「内侧」が伤ついたときに、血液が固まるまでの时间
?フィブリノゲン:かさぶた(血の块)を作るための生体内物质
?アンチトロンビン(础罢):血が固まりすぎるのを防ぐ生体内因子

本件に関する问い合わせ先
獣医学部 共同獣医学科  佐藤 洋
019-621-6213
satohsss@iwate-u.ac.jp